ローマを満喫したので、次なる目的地・ヴェネチアへ向かう。だが、ここで問題が浮上した。
メガバスとは
ヨーロッパの移動は鉄道が基本だが、安く旅したい人にはバスをおすすめする。

そして僕も最近知ったのだが、「メガバス(megabus)」というバスが、密かにシェアを伸ばしてきているとのこと。ゲストハウスのメンバーも知っていたので、かなり有名らしい……。
少し調べてみると、曜日によっては1ユーロで提供しているのだとか。価格破壊を起こしすぎである。
実は、次の街ヴェネチアは宿賃が飛躍的に高くなる。どうにかしたいと考えていたので、交通費を安く抑えた分を、宿代に上乗せしようと考えたのだ。
調べてみると、ローマからヴェネチアまでは鉄道でだいたい80ユーロ(約9000円)かかるが、メガバスなら**20ユーロ(約2700円)**で行ける。これは使わない手はない。早速、公式サイトから予約をした。
今回は宿泊費も節約するために、**寝台バス(AM1:00発)**を予約。夜でも移動客が多いので、治安の心配はそこまでなさそうである。
深夜、バス停の門が閉まる事件
ここで、ひとつ注意が必要だ。

この大型バス停は、夜の12:00になると門が閉められてしまうのである。
実際に僕もバス停のベンチに座っていたら、「バス停を閉めるから出てくれ」と警備員に言われたのだ。「でも、メガバスが来るんですが……」と聞くと、「門の外で待っていろ」とのこと。

言われるがままバス停の外に出てみると、同じくヴェネチア行きの客がちらほら待っていた。みんな同じ境遇である。
そして12:40分頃、ようやくメガバスが現れた。

車体がこちら。2階建てで、なかなか良さそうである。「Venezia(ヴェネチア)」の文字を見て、ほっと一安心したのだった。
乗り終えての、正直な感想
実際に乗ってみた感想を、正直に書こう。値段だけを見れば非常に良いが、かなり疲れる。
まず、座席が決まっていない。そのため、一人で2席を占領する人が多く、かなり迷惑なのだ(係員も注意しない)。結構満席だったので、後から乗る人は非常に困惑していたし、わざわざ声をかけて起こしてもらっている人もいた。ちなみに、後方の席ではある乗客が一人で5席も使って寝ていた……強者である。
そして、座席のリクライニングがほぼない。座ったままの姿勢で移動と睡眠をとることになるので、体勢的にはかなりきつく、あちこち体を痛めるのは必至だ。僕も2〜3時間おきに一度起きて、体勢を整えていた。
正直、体力に自信のない人が、到着後そのまま観光に行くのは厳しいと思う。一度ホテルで仮眠をとるのが賢明だろう。(僕は問題なく観光に行けたが……)
2026年の今、ヨーロッパの格安バス事情
今思えば、あのとき僕が乗ったメガバスは、その後ヨーロッパ大陸から撤退してしまった。代わりに今、格安バスの王者となっているのが「FlixBus(フリックスバス)」だ。緑色のあのバスである。
ローマ〜ヴェネチア間も、FlixBusなら今でも数千円以下で移動できる。しかも当時の僕を苦しめた「座席が決まっていない」問題も、今は座席指定オプションがあり、車両もリクライニング付きで快適になった。WiFiや電源も完備だ。10年で、格安バスもずいぶん進化したものである。
| 移動手段 | 料金の目安 | 所要時間 | こんな人に |
|---|---|---|---|
| 高速列車(フレッチャロッサ/イタロ) | 早割で30ユーロ前後〜 | 約3.5〜4時間 | 時間と快適さを重視する人 |
| 格安バス(FlixBus) | 数千円以下 | 約7〜8時間 | とにかく安く、宿代に回したい人 |
とはいえ、今は鉄道もLCC(格安航空)も選択肢が豊富だ。予算に余裕がある人は、無理に夜行バスを選ばず、そちらを使うのをおすすめする。
注意:バスは「ヴェネチア本島」には着かない
ここで、知らないとハマる超重要ポイントを。
ローマ発の格安バスは、ヴェネチア本島には乗り入れない。到着するのは、対岸の メストレ(Mestre) か トロンケット(Tronchetto) だ。本島(サン・マルコ広場などがあるエリア)へは、そこから乗り換える必要がある。
- トロンケット着 → 「ピープルムーバー」という小さなモノレールで、本島の入口ピアッツァーレ・ローマまで数分。
- メストレ着 → 駅から電車で約10分、ヴェネチア・サンタ・ルチア駅(本島)へ。
深夜・早朝に到着することも多いので、着いてからどう動くかを事前に調べておくと安心である。
宿代を抑えるなら「メストレ泊」が王道
そして、ヴェネチアの高い宿賃に悩む人へ、とっておきの裏ワザを。
実は、本島の外にあるメストレに泊まると、宿代が一気に安くなるのだ。本島のホテルは1泊2〜3万円が当たり前だが、メストレなら数千円台の宿もゴロゴロある。本島へは電車で約10分。「昼は本島で観光、夜はメストレで安く泊まる」というのが、節約旅人の王道スタイルなのである。
夜行バスを乗り切る持ち物
ついでに、過酷な夜行バスを少しでも快適にするための持ち物も挙げておく。
- ネックピロー:首が固定されるだけで、睡眠の質が段違い
- アイマスク・耳栓:車内の光と音をシャットアウト
- 羽織るもの:夜は冷えるので一枚あると安心
- モバイルバッテリー:古い車両だと電源がないことも
まとめ
激安夜行バスは、お金がない旅人の強い味方だ。だが、その快適さは値段なりである。体力と相談して選んでほしい。
僕の場合は、交通費を切り詰めたぶん――
そのぶん、ホテルが良くて快適♩ これはこれで、大満足の選択だったのである。
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つづく。