ミラノは、非常に交通網が発達した街だった。
地下鉄や路面電車(トラム)、バスが数分おきに走っており、タクシーはほぼ必要ない。観光名所も歩ける距離に固まっていることが多いので、歩くのが好きな人は、イタリアの涼しい気候の中をぶらぶらするのも気持ちがいい。
まずは地下鉄の1日パスが便利

僕はミラノ観光に、地下鉄の 1日パス を利用した。金額は4.5ユーロ(約600円・当時)。だいたい4回乗れば元が取れる計算だ。
実際、この日は10回ほど地下鉄に乗った。料金を気にせずどんどん乗れるので、「ちょっと気になる場所があるな」というときも、気軽に途中下車できるのがありがたい。
逆に、回るところをあらかじめ決めていて、2〜3回しか乗らない予定なら、1日券は必要ないだろう。自分の旅の行程と相談して決めるのが良い。
切符の買い方(当時)
券売機での買い方も、至ってシンプルだった。
- 発券機の言語を選択(English)
- 上から2番目の「urbano(市内)」を選択
- 「1 day 4.5€」を選択
- 現金、またはクレジットカードで支払い
このチケットはバスにも使えるので、非常におすすめである。
路面電車(トラム)は街の景色そのもの

ミラノの街には、レトロな路面電車が至るところでばんばん走っている! 黄色いクラシックなトラムが石畳の街並みを走る光景は、それ自体がもう絵になるのだ。
ところが、トラムに乗ってみて驚いたことがある。誰もお金を払っている様子がないのだ。
イタリアの交通機関が、こんなに「フリー」な雰囲気だとは思わなかった。これにはかなりびっくりした。
今思えば、これは「信用乗車制」というシステムだ。改札がなく、乗客の良心に任せて乗車させる方式である。ただし、たまに車掌さん(検札官)が回ってきて、チケットを持っていないとかなりの罰金を取られる。「みんな払ってないから」と無賃乗車すると痛い目を見るので、必ずチケットは買っておこう。
地下鉄で行けるミラノの主要スポット
「結局、どこに行けるの?」という人のために、地下鉄で行ける主要スポットと最寄り駅をまとめておく。中心部はほとんどが地下鉄1〜2駅圏内なので、1日パスとの相性が抜群だ。
| スポット | 最寄り駅 | 路線 |
|---|---|---|
| ドゥオモ(大聖堂) | Duomo駅 | M1・M3 |
| ガッレリア/スカラ座 | Duomo駅 | M1・M3 |
| スフォルツェスコ城 | Cairoli駅 | M1 |
| 『最後の晩餐』(サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会) | Cadorna駅 | M1・M2 |
| ブレラ地区(美術館・お洒落エリア) | Lanza駅 | M2 |
| ナヴィリオ運河(夜のバル街) | Porta Genova駅 | M2 |
今思えば、ミラノの観光名所は本当にコンパクトにまとまっている。ドゥオモを起点に、地下鉄でちょっと移動すればたいていの見どころに行ける。1日パス1枚で主要スポットをぐるっと回れてしまうのだ。
油断大敵!広場でリュックを狙われた話
便利なミラノだが、ひとつだけ強く注意しておきたいことがある。スリだ。
実は僕も、ヒヤッとする体験をした。
ある広場をのんびり歩いていたときのこと。ふと気づくと、背負っていたリュックのチャックが全開になっていたのである。自分で開けた覚えはまったくない。つまり、歩いている間に、誰かが知らぬ間にチャックを開けて、中の物を抜き取ろうとしていたのだ……。
幸い、財布は無事だった。
2026年のミラノは「タッチ決済」が当たり前に
あれから10年。ミラノの公共交通は、支払い方法が劇的に変わった。
| 項目 | 当時(2016年) | 今(2026年) |
|---|---|---|
| 支払い方法 | 券売機で紙のチケットを購入 | 2026年1月で紙チケットは廃止。タッチ決済のクレカ・スマホを改札やトラムのリーダーにかざす |
| 1日券 | 4.5ユーロ | 7.6ユーロに改定 |
| 1回券(90分) | 1.5ユーロ前後 | 2.2ユーロ |
| 賢い乗り方 | 1日券を買うか都度判断 | 同じカードでタップし続けると、自動で1日分の上限額で打ち止め(デイリーキャッピング) |
今思えば、券売機で「urbano」を選んでいたあの手間は、もう過去のもの。今は手持ちのクレジットカードやスマホを改札にかざすだけで乗れてしまう。しかも同じカードを使い続ければ、1日にたくさん乗っても自動で1日券の上限額までしか引かれない。「1日券を買うべきか」と悩む必要すらなくなったのだ。
ただし、トラムやバスの車内にもタッチ用のリーダーがあるので、乗ったら必ずタップすること。検札で「タップ忘れ」がバレると、信用乗車制の罰金は今も健在なので要注意である。
まとめ
ミラノは、公共交通を使いこなせば、タクシーなしでも驚くほどスムーズに観光できる街だ。
地下鉄でサクサク移動するもよし、レトロなトラムに揺られて景色を楽しむもよし。涼しい気候の中、歩きと組み合わせれば、ミラノの街はもっと楽しくなる。ぜひ気軽に乗りこなしてほしい。
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つづく。