水の都ヴェネチアを後にして、次なる国はスロベニア。首都リュブリャナを目指す。
ところがこの移動、出発前に色々と調べたのだが、参考になるサイトがほとんど無かったのである。(あっても5年前の情報だったりと、最新のものが無い)。そこで、実際に移動した記録をここに書いてみる。
簡潔に書くと、この4ステップ
- **ヴェネチアのサンタ・ルチア駅(またはメストレ駅)**で、ゴリツィア行きのチケットを購入して列車に乗る。15ユーロ(約1800円 ※時期により変動あり)
- **ゴリツィア駅(イタリア側)→ ノヴァ・ゴリツァ駅(スロベニア側)**へ移動する必要があるので、1番のバスに乗り終点まで行く。2.5ユーロ(約270円)※チケットは駅を出てすぐの新聞売店で買える
- **ノヴァ・ゴリツァ駅(スロベニア側)**でリュブリャナ行きのチケットを購入して列車に乗る。9.65ユーロ(約1000円)
- セジャーナ駅で列車を乗り換え → リュブリャナ到着!
文字にすると簡単そうだが……実際は、そうでもなかったのだ。
実際に移動してみた
イタリアと隣接している国だし、そこまで時間はかからないだろう――と考えていたが、甘かった。
朝10:30に泊まっていたホテルを出発し、スロベニアのリュブリャナに着いたのは夜の19:00。約9時間の大移動である。
① まずはヴェネチアからゴリツィアへ
チケットは駅の券売機で購入した。タッチパネル式で目的地を選ぶ仕組みだが、「Gorizia」のボタンは無い。画面下の「他の目的地」を押すとキーボードが出てくるので、「Gori」まで入力すると「Gorizia」が候補に出てくるのだ。

ちなみにこのチケット、乗るべき列車の番号が書かれていない。係員さんに聞いたら教えてもらえた。困ったら聞くのが一番である。

車内はこんな感じ。電車に揺られて約2時間で、国境の町ゴリツィアに到着する。
② バスで国境を越える
ここが今回の移動の面白いところ。イタリアからスロベニアへは直通の列車が無く、同じ「ゴリツィア」でも、イタリア側とスロベニア側で駅が分かれているのである。(徒歩だと30〜40分かかる)

こちらがイタリア側のゴリツィア駅。この中に新聞や雑誌を売っている売店(キオスクのような店)があるので、「バスチケット」と伝えると、おっちゃんがチケットをくれる。

そして、1番のバスに乗車。意外と乗客が多く、地元の人も結構乗っている。気づかぬうちに、バスはあっさりと国境を越えるのだ。
③ スロベニア側の駅でリュブリャナ行きに乗る
終点まで行くと、スロベニア側のノヴァ・ゴリツァ駅に到着する。

趣のある、なかなか立派な駅舎である。中のチケットカウンターで、おばちゃんに「リュブリャナ」と伝えるとチケットをくれる。9.65ユーロだ。


ホームはこんな様子。奥にはカフェなどもあり、列車を待つ間ものんびり過ごせる。

そして、実際に乗る列車がこちらである。**落書きだらけで大丈夫か?**と思ったが……

実際に乗ってみると、中は普通にきれいな電車である。外見で判断してはいけない。笑
④ セジャーナで乗り換え。ここが最大の難関だった
さて、ここで注意。セジャーナ駅での乗り換えがあるのだ。
僕は乗り換えなど無いものだと思い込んでいた。乗車券を確認しに来た係員にチケットを見せたところ、「セジャーナで乗り換えだな」と言われて初めて知ったのである。
しかもこの列車、次に停まる駅のアナウンスが一切無い。扉が閉まるアナウンスも無い。運転手の「多分全員降りたな」という感覚で発着しているのである。おおらかすぎる。
「降り損ねたらまずい」と思った僕は、3回ほど係員に「セジャーナ、まだ過ぎてないよね?」と確認した。すると優しい係員さんが、わざわざ席まで「次がセジャーナだ」と教えに来てくれたのである。この優しさには、心から感謝だ。

こちらがセジャーナ駅。青い列車がリュブリャナ行きである。(駅に着いたときには、すでに電車が来ていた)

この電車も落書きされていて、なかなかイカしている!
車窓に広がるヨーロッパの大自然
ここからは、2時間ほど電車に揺られる旅である。

外にはヨーロッパの大自然が広がり、遠くには雪化粧をした山々が見える。こういう長距離移動も、旅の醍醐味なのだ。

そして約9時間の大移動が終わり、無事リュブリャナに到着。19時でも、この明るさである。
実はこのとき宿を予約していなかったので、近くのWi-Fiがつながるカフェでご飯とコーヒーを楽しみつつ、Booking.comで宿を検索。1泊1200円ほどの安宿を無事に見つけたのだった。
2026年の今なら、この移動はこう変わった
あれから10年。「情報が無い」と嘆いたこのルートも、今やずっと簡単になっている。
| 移動手段 | 当時(2016年) | 今(2026年) |
|---|---|---|
| 直行バス(FlixBus) | 存在しなかった | 直行便が1日10本以上。最速約3時間10分、早期予約なら3000円前後。WiFi・電源つき |
| 鉄道 | 乗り継ぎ4回・約9時間 | 今も乗り換えは必要(約5〜7時間)。鉄道旅を楽しみたい人向け |
| 宿の予約 | 着いてからカフェで検索 | Booking.comやHostelworldで事前予約が当たり前に |
今思えば、僕が9時間かけて乗り継いだこのルートは、今ならFlixBusの直行バスで約3時間、あっさり着いてしまう。あの「アナウンスの無い列車」のドキドキも、国境をまたぐ1番バスの小さな冒険も、もう必要ないのだ。便利になったのは間違いない。でも、あの乗り継ぎだらけの一日は、今でも忘れられない思い出である。
ちなみに、国境の町ゴリツィア(イタリア)とノヴァ・ゴリツァ(スロベニア)は、2025年に「欧州文化首都」に共同選出されて話題になった。「ふたつの国にまたがる街」として、今や観光地としても注目されているのだ。
まとめ
効率だけを求めるなら直行バス。旅情を味わいたいなら、あえて鉄道での乗り継ぎ旅。
言葉も通じない国境の町で、バスを探し、駅員に何度も確認し、たどり着いた夜のリュブリャナ。こういう「ちょっと大変な移動」こそが、後から一番の思い出になるのである。
次に読む記事
👉 水の都ヴェネチア街歩き|迷路の裏道と水上バスで巡る本当の楽しみ方
つづく。