いよいよ、この旅いちばんの目的地・ドブロブニクへ向かう。

ザグレブからドブロブニクへの移動は、比較的容易だ。ただし、一点だけ注意が必要である。
クロアチアは「飛び地」だった
実は、クロアチアの国土は途中で分断された「飛び地」になっている。ドブロブニクのある最南端へ陸路で行くには、当時は一度、ボスニア・ヘルツェゴビナの国境をまたぐ必要があったのだ。(ネウムという細い回廊で、ボスニアがわずかに海に面しているのだ)
そしてヨーロッパの移動で便利なのは鉄道だが、ドブロブニクへは鉄道が通っていない。だから必然的に、バスでの移動となる。
バスの予約サイト(日本語で出てこない)
このバス、日本語で検索しても予約サイトがなかなか出てこない。困ったので、当時使ったサイトを載せておく。
- getbybus.com … 今回の移動で利用したサイト
- eurolines … ヨーロッパ最大手のバス会社
この2つは、値段もバスの発着時間も違うので、両方を検索して比較するのがおすすめだ。
今思えば、当時は情報が少なくて苦労したが、今は圧倒的にラクになった。FlixBus(緑のバス)がこの区間もカバーしていて、アプリで簡単に予約できる。Omioを使えば、複数のバス会社をまとめて比較も可能だ。「予約サイトが見つからない」という悩みは、もう過去のものである。
深夜の国境チェック

今回は、夜行バスを利用して移動することにした。
正直に言うと、この夜行バスは寝台バスではないので、寝心地はあまり良くない。座ったままの姿勢で夜を越えることになる。
そして、いよいよ国境付近へ。バスが停まると、警備の人が車内に入ってきて、乗客一人ひとりにパスポートの提示を求める。パスポートに不備がなければ、そのまま無事に通過できる。
今回は乗客全員が問題なく、10分ほどで確認が終わり、あっさりと国境を越えることができた。深夜に叩き起こされてのパスポートチェックは、いかにも「国境をまたいでいる」という実感があって、なんだかワクワクしたのを覚えている。
2022年、状況は大きく変わった
今思えば、あの「ボスニアの国境をまたぐ」という体験も、もう貴重なものになった。2022年7月、クロアチア本土とドブロブニク側を直接つなぐ「ペリェシャツ橋」が開通したのだ。 この橋のおかげで、ボスニア領(ネウム回廊)を通らずに、クロアチア国内だけでドブロブニクまで行けるようになった。
つまり、以前は必須だった深夜のパスポートチェックが、橋を通るルートなら不要になったのである。(※すべてのバスが橋経由とは限らないので、心配な人はパスポートは常に手元に)
| 項目 | 当時(2016年) | 今(2026年) |
|---|---|---|
| ルート | ボスニア国境を2回またぐ | 2022年ペリェシャツ橋開通でクロアチア国内で完結できる |
| 国境チェック | 深夜にパスポート提示 | 橋経由なら原則不要(バスによる) |
| 予約 | getbybus・eurolines を手探り | FlixBusやOmioアプリで簡単比較・予約 |
ちなみに、そのペリェシャツ橋は2026年10月から改修工事が入る予定とのこと。行く時期によっては多少の遅延があるかもしれないので、最新情報はチェックしておこう。
そして、待ちに待ったドブロブニクへ
寝不足の体で、バスは南へ、南へと進んでいく。
窓の外が明るくなるにつれ、アドリア海のきらめきが見えてくる。そして、ついに――待ちに待った、憧れのドブロブニクに到着したのである!
『魔女の宅急便』や『紅の豚』のモデルになったとも言われる、あのオレンジ色の屋根が連なる旧市街。長い移動の疲れも、この瞬間にすべて吹き飛んだ。
次回は、いよいよそのドブロブニクの街を、たっぷりお伝えしたいと思う。
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つづく。